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青森から東京・高円寺にやってきた「LittlePrincess.TOKYO」。大切な人に食べてほしい手間を惜しまないパンづくり
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青森から東京・高円寺にやってきた「LittlePrincess.TOKYO」。大切な人に食べてほしい手間を惜しまないパンづくり

野崎 さおり
野崎 さおり

青森県青森市のパン屋さん「LittlePrincess」は、赤レンガ倉庫で行われる「パンのフェス」の常連店です。看板商品「ずっしり贅沢りんご食パン」は、日本最大級のお取り寄せ情報サイト「おとりよせネット」の「ベストお取り寄せ大賞2020」で金賞に輝いた人気商品として知られています。その「LittlePrincess」が、東京・高円寺に「LittlePrincess.TOKYO」として進出。かわいらしいインテリアの店内にたくさんのパンが並ぶお店に伺ってきました。

りんごを思い起こす赤色が目を惹く街角のパン屋さん

高円寺 リトルプリンセストーキョー

赤色が効果的に使われている店内。

「ずっしり贅沢りんご食パン」が看板メニューの「Little Princess」が進出したのはJR中央線の中でも人気のある街、高円寺です。駅の北口を出て、徒歩2分ほどというアクセスのいい場所にあります。広い通りからはひとつ入った角にあって、赤い外壁が目印のお店は、そこだけみるとまるでヨーロッパの街角のよう。

早速店内に入ってみると、たくさんのパンが並び、壁にはりんごの木と女の子が描かれていて、ストーリーが思い浮かぶようです。店長の及川竜也さんにお話を伺いました。

ひとつにりんごが1.5個以上!青森りんごのおいしさが詰まった看板商品のおひとり様サイズ「ずっしり贅沢りんご食パン キューブ」

高円寺 リトルプリンセストーキョー

「ずっしり贅沢りんご食パン キューブ」(1300円)。

──「Little Princess」といえば「ずっしり贅沢りんご食パン」ですね。改めて、どんなパンなのか教えてください。

キューブタイプの「ずっしり贅沢りんご食パン キューブ」は、1.5斤サイズの「ずっしり贅沢りんご食パン」をおひとり様用などの用途のために小さく製造した商品で、りんごが1.5個以上入っています。ひと口噛むごとにりんごの果肉を味わえるパンです。

高円寺 リトルプリンセストーキョー

果肉だけでなく、パン生地の仕込みにも、水の代わりに青森県産のりんご果汁100%ジュースを使っているので、生地からもりんごを感じてもらえます。とてもリッチなパンで、日にちが経ってもやわらかさが保たれていて、しっとりしています。塩も青森県産を使っているんですよ。

──青森のりんごがたっぷり入っていて、ケーキみたいなパンですよね。赤いパッケージも素敵です。東京のお店でも人気があると思いますが、すぐ売り切れてしまいませんか?

普段はオープン前と午後にもう一度焼き上げることが多いです。オープン直後に来店いただくか、パンの取置きができるアプリ、「sacri」を利用していただくとお取り置きできますよ。

高円寺 リトルプリンセストーキョー

──他にも青森らしいパンはあるんですか?

さっくりした食感の「塩バターパン」(220円)。おいしいバターがじゅわーっ!

「塩バターパン」は青森の塩をトッピングしています。青森の本店でも大人気ですが、デパートの催事やイベントに出店すると、「塩バターパン」目当てにいらっしゃる方も多い人気商品です。おいしいバターとして有名なカルピス(株)のバターを使っていて、長さは30cmもあるんですよ。

──ハード系のパンも豊富ですね。

高円寺 リトルプリンセス

「バゲット」(380円)

特にフランスパンは国産小麦をブレンドした専用の小麦を使っています。定番のバゲット以外にも「クランベリーノア」、「フルーツライ」など、バリエーションも多く作っています。すでにリピーターになってくださっているお客様もいて、店頭に出ていないと「今日はあのパン、ないの?」と言われてしまうこともあるんです。

女性に人気があるのは、はちみつとバターを混ぜたものをフランスパンに塗って焼き上げた「ハニーバターフランス」ですね。特徴的な形の「あんフランス」も見た目に惹かれて買ってくださる方が多いです。

高円寺 リトルプリンセス

照りがおいしさにもなっている「ハニーバターフランス」(300円)。

──フランスパンが多い中で、ドイツパンのプレッツェルがあるのが気になります。

高円寺 リトルプリンセス

「プレッツェル」はソルト、チーズ、シナモンの3種類。各200円。噛みごたえがあり、ソルトはビールにも合いそう。

プレッツェルは、ソルト、シナモン、チーズの3種類用意しています。「LittlePrincess.TOKYO」のオリジナルパンとして、初期に決まった商品です。

「ずっしり贅沢りんご食パン」は、材料を厳選しておいしいりんごをたくさん入れて作っているぶん、相応な価格で特別なパンです。毎日食卓には上りづらいと思います。またさまざまな人に食べていただけるパンとして、ドイツパンのプレッツェルを考えました。

硬めに焼いた、大人向けのパンです。お酒に合わせてもらってもおいしいと思います。

高円寺 リトルプリンセス

甘いパンは子どもたちが見やすいよう、棚が低くなっています。

大切な人と一緒にお店に来て、おいしいパンを食べてもらいたい

高円寺 リトルプリンセス

作業場の様子。

──オープンしたばかりの「LittlePrincess.TOKYO」ですが、これからどんなお店にしていきたいですか?

「Little Princess」では、かなり手間のかかるパンづくりをしています。それがおいしくなるためだから、と。このパンはこの材料を、この配合で使わないとできないという姿勢もあります。「ずっしり贅沢りんご食パン」も、青森県産ではないジュースで作ることだってできるのに、「青森の厳選素材で」「お客様においしいと言っていただくために」と考えて作っています。

手間やコストがかかっても、おいしいパンを作りたい、お客様においしいパンを食べてほしいという気持ちが根底にあるからです。

思わず一緒になってりんごの木を見上げてしまうイラストがとても印象的。お店に来た子どもたちが大きくなっても忘れずにいてくれそうです。

「LittlePrincess.TOKYO」は、お客様が、“大切な人と一緒に来たくなるパン屋”を目指しています。壁にリンゴの木のイラストを使ったり、お店を赤くしたりとこだわったのは、あのお店に一緒に行ったと覚えていてもらえるようにと考えたからです。

パン屋の仕事は朝早く、作業に追われることが多いので、食べてくれるお客さんのことよりも、いつの間にか目の前の仕事のことばかり考えてしまいがちです。だからこそ、スタッフみんな、接客も含めて、お客さんを第一に考えたパンづくりをしていきたいと思っています。

高円寺 リトルプリンセス

スタッフのみなさん。


パンのバラエティにも注目を。

店内には、看板商品の「ずっしり贅沢りんご食パン」以外にもたくさんの商品が並び、スタッフさんが包装する姿や、店の奥の工房では職人さんたちがキビキビと作業している姿も見えます。「LittlePrincess.TOKYO」にはすでにリピーターの方が多く訪れているとのこと。平日は地元の人が多く、週末は遠くからも足を運ぶ人が多い高円寺。青森のおいしい素材を使ったパンを、人情のある街で作り続けてくれそうです。

■LittlePrincess.TOKYO

住所
東京都杉並区高円寺北2-10-5
営業時間
月・火・金 9:30〜18:00 、土日10:00〜
定休日
水・木
LittlePrincess公式サイト
https://www.little-princess.jp
LittlePrincess.TOKYO インスタグラム
https://www.instagram.com/littleprincess.tokyo/

WRITER

野崎 さおり

野崎 さおり

ライター。2017年パンシェルジュ検定2級合格。カンパーニュなどのハード系とクロワッサンが好き。旅の目的にはパン屋さん巡りとローカルフードの実食を必ず入れ、旅が「パンの仕入れ」になっていると揶揄されることもしばしば。早起きが苦手なのがパン好きとしての最大の弱点。

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