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難波伸樹さん(「ナンバベーカリー」店主)
パンやの夜明け

難波伸樹さん(「ナンバベーカリー」店主)

ありま しょうこ
ありま しょうこ

ナンバベーカリー(岡山県総社市駅南)

パンの消費量が多い岡山県においても、パンで町おこしをするほどパン屋の数が多い総社市。なかでも2016年7月にオープンした『ナンバベーカリー』は人気店のひとつとして名があがる、まだ若い店ながら頑張っているベーカリーです。若い女性から家族連れ、小さなお子さんにおじいちゃんおばあちゃんまで、幅広いお客さんに愛されています。その秘密は、バラエティ豊かなパンのラインナップにあるよう。力を入れているというハード系・食事系だけじゃなく、ふわふわスウィートなおやつパンも含め毎日80種類ほどそろうので、誰でもきっと気に入るパンが見つかるはず。スタイリッシュな外観はおしゃれ感も満点で、まるでカフェのような雰囲気!

〒719-1137
岡山県総社市駅南2-34-1
※JR総社駅より車で10分
OPEN 7:30-18:30 ※土・日曜、祝日は7:30-18:00<売切れ次第終了>
定休日:火曜 ※不定休あり

※店舗や商品に関する情報は直接お店にお問い合わせください。

人気商品

・カレーパン
・メロンパン
・クリームパン
・ル・マタン(食パン)
・フレンチトースト

難波伸樹さん

埼玉県の実力店『ブーランジュリーK・YOKOYAMA』でオープンから11年にわたり修行時代を過ごす。2016年に生まれ故郷・岡山県総社市に戻り、念願の店『ナンバベーカリー』を凱旋オープン。ハード系のパンを得意としており、数々のコンテストで賞を獲得した確かな腕前を武器に、地元を盛り上げるべく奮闘中。特に「フィグコンテスト」で入賞を果たしたという「パン・ヴェニシエンヌ・オ・フィッグ」が有名。また、総社市の町おこし企画である「ぱんわーるど総社」でも毎回お題に沿った新商品を積極的に開発し、地域のパン業界発展に大きく寄与している。

お店のこだわりやコンセプトについて教えてください。

長時間熟成法で生地を仕込み、粉のうまみや甘みを最大限に引き出すパンづくりをモットーにしています。小麦粉には自家製のルヴァン種を使うことで、ほかの店とは差別化を図りオリジナリティを出しているのが特徴ですね。「お店に来たときに幸せな気持ちになれるようなパン屋さん」をコンセプトに掲げ、地域のお客さんに自分の作るパンを楽しく、おいしく食べてもらえるようにと毎日努めています。いろいろな賞やコンテストに挑戦するのも、日々進化し続けていたいという想いがゆえなんですよ。

看板商品について教えてください。

前職で学んだ配合と仕込みをベースに改良を重ね、現在は4種類の粉を独自でブレンドした自慢のフランスパンです。当店の持ち味ともいえる長時間発酵で熟成させているため、生地のうまみの強さと力強さをめいっぱい堪能していただけると思います。パン好きの方にこそ、パリパリのクラストともっちりしたクラムのバランスのよさを感じてもらいたいですね。生地は前日から仕込み冷蔵して、1日3回焼き上げています。サラダやスープといった軽食と合わせるなど、食事パンとして食べるのがおすすめです。

こちらは、「第22回レーズンコンテスト」で入賞を果たしたオリジナルの商品です。スパイシーなキーマカレーのフィリングは、レーズンの甘みを合わせることでマイルドに食べやすく仕上げました。辛いのがお好きな方もそうでない方も、ぜひ一度召し上がっていただきたいひと品です。チーズのカリカリ感も面白いと好評なんですよ。アツアツはもちろん、冷めてもおいしいように作っていますので、どちらも味わって二度楽しんでほしいですね。

パン作りで心がけていることを教えてください。

もちろん製法や配合にはつねに気を配りますが、なにより難しいなと感じるのが「毎日同じようにパンを作る」ということ。クオリティの高さを追及するとともに、いつ食べても同じ水準のパンを提供できるよう試行錯誤を重ねています。とても大変な作業ですが、それが逆に楽しくもありますし、パン屋としてのやりがいだとも思っています。自分の作るパンによって、食べた誰かを幸せにしたいという気持ちはずっと変わりませんね。また、修業時代にあらためて気づいたのが、フィリングなども含め自家製で作ることの大変さと大切さです。『ナンバベーカリー』でも、よりおいしく安心なパンを食べていただくために手づくりにはこだわっています。

難波さんのパンにまつわるエピソードを教えてください。

当時はまだ漠然としたあこがれですが、中学生ぐらいのころからパン屋さんになりたいと夢みていました。子どものころの夢を実現できる人のほうが少ないなか、こうやって自分の店を持てるまでになれたのは幸せなことだと思います。でも実は、僕はまだまだ夢の実現の途中だと考えていまして……。コンセプトとしている「お店に来たときに幸せな気持ちになれるようなパン屋さん」という理想に向け、少しでも近づけるように日々努力し続けていきたいなと思っています。

 

パンシェルジュやパン好きの読者に向けてメッセージをお願いします。

全国にはものすごくたくさんのパン屋さんがあり、たくさんのおいしいお店があります。パン好きのみなさんでもきっとまだまだ知らない店もあることでしょう。『ナンバベーカリー』も、もっと多くの人たちに知っていただき、パンを味わって好きになっていただきたいなと思っています。この先旅行などで岡山県に来られる機会があれば、ぜひ寄ってみてくださいね。

WRITER

ありま しょうこ

ありま しょうこ

岡山の地域情報誌『タウン情報おかやま』『オセラ』随一のパン好きスタッフで、自称「ぱんライター」としても活動中。

パンシェルジュ3・2・1級のほか、パンプロフェッショナル・パンスペシャリスト・手作りパンソムリエ・ベーカリーパティシエ・カレーパンタジスタの資格も取得。

このたび、ずっと夢だった『パンの本』の創刊編集長に就任。

『WEBタウン情報おかやま』では、岡山のパン屋さんを紹介する企画『パンのとりこ』を連載。

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