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新たなパン活がスタート!「パンに合うコーヒー」開発プロジェクト オンライン会議第1回実施レポート
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新たなパン活がスタート!「パンに合うコーヒー」開発プロジェクト オンライン会議第1回実施レポート

辻 美穂
辻 美穂

パンシェルジュと有名店がコラボし、新たな人気商品を生み出してきた「開発プロジェクト」。第3弾「パンに合うコーヒー」開発が、いよいよスタートしました。「ぱんてな」史上初となるコーヒー開発プロジェクトの行方やいかに!気になるその内容と、第1回オンライン会議の様子をレポートします!

「休日にパンとゆっくり楽しめるコーヒー」を開発!

「パンと合うコーヒー」といっても、その条件は時間やシチュエーションによって変わるはず。おうち時間が増えた今、パンをゆっくり味わう時間を“より贅沢で幸せな気分で過ごしてほしい”との思いから、「休日にパンを楽しむ時にピッタリのコーヒー」を開発することにしました。

これまで行った「開発プロジェクト」の3倍という応募者の中から選ばれた10名の開発メンバーと、東京・青山のスペシャルティーコーヒー専門店「Scrop COFFEE ROASTERS(スクロップコーヒーロースターズ)」に在籍するコーヒー鑑定士の中嶋太郎さんがタッグを組み、それぞれの持つ知識や経験を集結して、新たなコーヒー開発に挑みます!

コーヒー開発

現在は世界で4,000人ほどという唯一の国際的コーヒー鑑定士資格「CQI認定Qアラビカグレーダー」を持つ中嶋さん。コーヒーのプロフェッショナルながらパン好きでもあり、ゆっくり過ごせる週末の夜は、必ずパンを食べているそう。

第1回の試作ブレンドが到着!まずは指定のパンと味わってみる

まず、第1回オンライン会議の数日前に、参加メンバーへ試作ブレンドが届けられました。「朝ブレンド」はトースト・クロワッサン・ベーグルに合わせるコーヒーで、「昼ブレンド」は惣菜パン・サンドイッチ、「夜ブレンド」は食後のためのものです。これらは今年8月に「ぱんてな」で実施した「休日に食べたいパン×コーヒー」アンケートの集計結果をもとに、中嶋さんにブレンドしていただいたものです。

コーヒー開発

今回届いたのは、朝・昼・夜のブレンドが各2種類ずつ。“会議までに味わうのはけっこう大変”なんて思いつつも、封を開けただけで感じる芳醇な香りに、コーヒー好きとしてはちょっとワクワク。参加者は、同封されていた資料に記載されていた指定のパンを用意し、それぞれでの場所で味わいました。

第1回オンライン会議がスタート!その結果は?

そして、9月29日(水)19時から、第1回目のオンライン会議がスタートしました。参加者の自己紹介のあと、8月に実施したアンケート結果が共有され、それぞれのコーヒーについて、ディスカッションが行われました。

「朝ブレンド」はすっきり目覚めるさわやかなイメージで
「ぱんてな」アンケートでは、朝にはトーストやクロワッサンなど、素材そのものを楽しむパンを食べたい人が多く、コーヒーを飲んで、“すっきりした目覚め”や“ゆったり・まったりした気分を感じたい”傾向にありました。そこを踏まえて、中嶋さんが用意したサンプルはこの2つでした。

コーヒー開発

そして、参加メンバーがひとりずつ、パンと合わせて飲んだ感想をフィードバックしていきながら、ディスカッションがスタートしました。

コーヒー開発

これを受けて中嶋さんは、

①はアンケートの上位にあった食パンやクロワッサンでしたので、パンの素材そのものを楽しめるようなコーヒーをイメージして、ブレンドしました。味の特徴としてはみなさんがおっしゃったように、華やかでベリー系の熟した果実感を伴うコーヒーだったと思います。
②はけっこう珍しい組み合わせだと思うんですが、リンゴやフルーツトマトといった①とは酸味の質が違うものでしたので、好き嫌いが分かれやすいブレンドだったと思います。

と解説。同時に、メンバーの的確に特徴を捉える力に、かなり驚かれていた様子でした。

このようなディスカッションの結果、朝はやっぱりさわやかなブレンドのイメージにしたい、そしてシンプルなパンのおいしさをより引き出してくれる味にしたいという理由から、「朝ブレンド①」が選ばれました。
そして次回は、さらに“すっきりさわやかさ”を際立たせたものに調整していただくことになりました。

「昼ブレンド」はゆっくり楽しみたいまろやかブレンドに
アンケートによると、休日のお昼にはサンドイッチや惣菜パンを食べたい、コーヒーを飲んで感じたい気分は、“ほっとしたい”や“ゆったり”とリラックスを求める回答が上位でした。そこで、中嶋さんが用意したサンプルはこの2つ。

コーヒー開発

そして、朝ブレンド同様、感想のフィードバックとディスカッションへと進みました。

コーヒー開発

ほかにも「どちらもおいしいので選べない」「昼に飲むなら②がいい」などの意見も出て、「もしかしたら結論が出ないのでは」、そんな雲行きになりました。そんななかで中嶋さんがアドバイスを含めて解説します。

昼はコーヒーを飲む時間や、食べるパンの種類がさまざま。いろいろな惣菜パンと合わせることを想定し、バランスを保ちながら朝とは違うタイプをご提案したいと思いました。すっきりとスムースな飲み口の①と、少し重たさがある②です。ご意見にも出ましたが、どっしりした惣菜パンの場合、①だとパンの味に流れてしまうと思うので、②の方が相性よかったんだと思います。どちらもバランスよく作っているので、どちらが好きか決めるのは難しいと思いますが、アンケートにもあったように、“お昼ごはんを食べて、少しゆっくりしたい”というイメージにするのでしたら、②の方がマッチするかもしれません。

それを聞いたみなさんから、

コーヒー開発

などの意見が出て、ようやく結論へ。
最終的には、休日の昼には“ほっとしたい”や“ゆったり気分”派が多いアンケート結果も重視して、パンの味を引き立てつつコーヒーの余韻も楽しめる「昼ブレンド②」を選択。さらにまったりとした味わいへと調整することになりました。

満場一致で早くも決定!「夜ブレンド」

パンをメインで食べることが少ない夜。アンケートでも、料理に添えられたバゲットを食べたり、お酒のおつまみとして食べ、食後にゆっくりコーヒーをとイメージしている人が多かったようです。そんなシチュエーションを想定し、中嶋さんが用意したのはこの2種類でした。

コーヒー開発

そして、こちらもフィードバック&ディスカッションがスタートしました。

コーヒー開発

ほかにも“休日のスペシャル感がある”とか“晩ごはん後のゆっくりした時間ならこっち”という理由で、気がつくとメンバーのみなさんは①がいいという意見ばかり。
それを受けた中嶋さんは、

はっきりと好みが分かれましたね。夜はメイン料理とパンを食べたり、ビールやワインを飲んで、食事が終わった最後に、本当にゆっくり味わうというイメージで飲まれるのかなと思ったので、重めの食事の後でも、しっかりコーヒーを感じていただけるブレンドにしました。
①は苦みもありますが、いいコーヒーを深煎りすることで、甘みなども出てくるので、よりリッチな印象を受けられたのではないかと思います。②も苦みはあるのですが、「エチオピア」のフルーティーさも加えているので、深煎りとしては変わったタイプだと思います。そのあたりをみなさんにも感じていただけたようで、嬉しかったです(笑)。

ということで、夜のブレンドに求めるメンバーの方向性は一致していたようで、“このままのバランスがいい”というみなさんの意向を受け、1回目ながら満場一致で、「夜ブレンド①」に決定しました!1回で決まるなんて、なかなかないことですよね。筆者も驚きです!

ということで、早くも夜ブレンドは決定しましたが、朝・昼ブレンドはさらなるブラッシュアップを予定。次はどんな味わいが楽しめるのか、2回目の試作ブレンドが届く日が待ち遠しいですね。

中嶋さんも“すごい!”と絶賛する精鋭が集まった、「パンに合うコーヒー」開発プロジェクト。コーヒーの特長をよく捉え、自身の意見を言語化するみなさんに、静かな情熱を感じた1回目でした。商品化は未定のプロジェクトですが、いつの日かパン好きさんに届けられる日が来ることを思い描きつつ、朝・昼も納得のブレンドを目指して、2回目も頑張りましょう!中嶋さん、参加メンバーのみなさん、夜遅い時間にお疲れさまでした。引き続き、よろしくお願いします!
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WRITER

辻 美穂

辻 美穂

とにかく食べること、飲むことが好きで、異業種から食の業界へ転職をとフードコーディネーターの学校へ。複数の調理現場でバイトしたあと、菓子とパンの会社で商品企画の仕事に就く。自社パンのおいしい食べ方をあれこれ試しているうちにパンの魅力にハマり、その後ライター活動を始めてからも、そして活動拠点を福岡に移した2013年以降も、仕事のついでに気になるパン屋へ立ち寄り、新たなパンとの出合いを求め続けている。最近気になるのは、自分の体重と屋根で勝手に居候するスズメたちのこと。

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