プロに学びながら体験!国際コーヒー鑑定士によるハンドドリップ講座を開催!
パンと一緒に飲む人も多いコーヒー。毎日ハンドドリップでというこだわり派もいると思いますが、いつもは手軽なインスタントでも、“機会があれば本格的なハンドドリップにチャレンジしたい”と思っている人も多いのではないでしょうか。しかし、実際に自分で淹れてみると、なかなかおいしく淹れることができないなんて経験、ありませんか?
そこで、パンシェルジュとのコラボ企画「パンと飲みたい休日珈琲」の開発にもご尽力いただいた、国際コーヒー鑑定士の中嶋太郎さんと一緒にハンドドリップでの淹れ方のコツや、コーヒーにまつわる疑問に答えていただきました。
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そもそも「ハンドドリップ」とは?
参加者のみなさんがZOOMに入室し、イベントがスタート。中嶋さんから「Scrop COFFEE ROASTERS 流山おおたかの森S・C店」についてご紹介いただいたあと、早速ハンドドリップ講座が始まりました。まずは、参加者のみなさんが体験する「ハンドドリップ」とはどういうものか、レクチャーしていただきました。
「ハンドドリップ」は大別すると、「透過法(とうかほう)」と「浸漬法(しんしほう)」の2つに分けられます。厳密に言えば、さらに細かく分類できるそうですが、この講座では透過法を体験します。
例:ペーパードリップ/コーヒーメーカー/エスプレッソ
例:フレンチプレス/サイフォン/水出しコーヒー(家庭用)
透過法のなかでも「ペーパードリップ」は、お店や家庭でも身近なコーヒーの抽出方法です。“日本に住んでいる人でしたら、おそらくいちばんなじみのある方法じゃないでしょうか”と中嶋さん。これでおいしいコーヒーを淹れられる人って、何だかちょっとカッコイイかも……なんて思いますよね。
“格段においしいコーヒー”になる「黄金レシピ」を伝授!
続いては、淹れ方のポイントについてです。“これを守るだけで、おいしさが格段に変わると思います”と中嶋さん。そのポイントとは、「お湯の量」と「時間」のたった2つだけ!しかも、中嶋さん流の「黄金レシピ」を覚えれば、毎回安定したコーヒーを淹れられるようになるのだとか。
①粉の重量に対して15倍前後のお湯を用意する
②お湯を注ぐ時間の目安は1分半
なるほど、この法則を守れば、私たちでも“格段においしいコーヒー”を淹れることができるようになるんですね。淹れる手順についてさらに詳しく解説していただいてから、いよいよ、ハンドドリップ体験へと進みます!
いざ、ハンドドリップでコーヒーを抽出!
いよいよ、ハンドドリップでコーヒーを抽出する時がきました!ハンドドリップ用の器具を持っている人は用意して、持っていない人はドリップバッグフィルターをカップにセット。中嶋さんがコーヒーを淹れる様子を見ながら、参加者もそれぞれ淹れていきます。
あらかじめ器具やカップは、温めておきます。ドリッパーにペーパーフィルターをセットしたら、その中にコーヒーの粉を入れ、フィルターをゆすって粉が平らになるようにします。
次にお湯の準備です。今回届いた「パナマ ゲイシャ」は14gなので、「黄金レシピ」に則って、230ccのお湯を用意します。それを3回に分けてコーヒーの粉にかけていきます。
世界のバイヤーが争奪戦!?唯一無二の豊かな風味が人気の「パナマ ゲイシャ」
今回、ハンドドリップ体験で使用した「パナマ ゲイシャ」は、世界のバイヤーが争奪戦になるほど、希少で人気のある品種です。コーヒー好きな方にはちょっと有名になりつつあるコーヒーなんだとか。
なぜ、そんな希少なコーヒーで、今回ハンドドリップ体験ができたのでしょう。それは、「Scrop COFFEE ROASTERS」がパナマの「ジャンソン農園」と直接取引し、安定的な量を確保しているからなんだそうです。良質なコーヒーほど、フルーツ感であったり、コーヒー自体の甘さを感じることができるもの。この「パナマ ゲイシャ」も、温度の変化によって風味や香り、酸味の特徴も印象が変わるので、ゆっくり味わってほしいそうです。
コツをつかめばドリップバッグもよりおいしく♪
ハンドドリップの次は、ドリップバッグで抽出するコツも教えていただきました。以前に共同開発した「パンと飲みたい休日珈琲」から好きなものを選んで、チャレンジします。
コーヒーを抽出する手順は、ハンドドリップと全く同じ。ただし、こちらは12g入りなので、160ccのお湯を3回に分けて抽出しました。
コーヒーについて教えて!中嶋さんへの質問コーナー
コーヒー抽出を実践したあとは、中嶋さんへの質問コーナーに。限られた時間でしたが、さまざまな質問が飛び交いました。
コーヒーは豆の状態と粉の状態、どちらで保存するのがベストですか?また、おすすめの保存方法を教えて下さい。
粉のほうが酸素にふれる面積が増えてしまうので、できれば豆で保存するのがおすすめです。淹れる直前に挽くほうが味の劣化も少なく、香りも立ちます。ちなみに、豆や粉にかかわらず、焙煎から日にちが経っていないほうが新鮮でおいしいです。
保存するときに極力避けていただきたいのは、「酸素」と「湿度」と「直射日光」。ジップロックやキャニスターなどの密閉できるものに移して、冷蔵庫で保管いただくと、劣化する要因は防げると思います。
もし、豆や粉を大量に購入していて、消費するのに1ヶ月以上かかってしまうような場合は、冷凍するのもひとつの方法です。ですが、解凍と冷凍を繰り返してしまうのはよくないので、1回に使う量を小分けにして冷凍しておくといいと思います。
今回のドリップバッグ(12g)を160ccのお湯で淹れたら、いつもより濃く感じました。12gのコーヒーに対しては、普段もこの割合がベストなのでしょうか。
今回のお湯の量は、あくまでも目安としてお伝えしているので、濃く感じた方は、200ccぐらいを上限に、お好みで調節していただいて大丈夫です。
一般的なドリップバッグは、8gや10gのものもありますので、160ccでないといけないわけではありません。ただ、今回のドリップバッグを200cc以上のお湯で抽出してしまうと、すごく薄くなったり、えぐみが出る要因にもなりますので、ご注意ください。
お湯は沸かしたてのアツアツがいいのでしょうか?
コーヒーの抽出にベストな温度は、90℃前後と言われています。沸騰したてのお湯を、口の細いケトルなどに移せば、ちょうど5〜6℃落ちますし、湯も注ぎやすいと思います。温度管理ができる「電気ケトル」を使ってもいいと思いますよ。
コーヒーメーカーを使う場合は、お湯の量はどうしたらいいですか?
コーヒーメーカーも今回の「黄金レシピ」と同じで大丈夫です。少しさっぱりと飲みたい方は、17〜18倍ぐらいのお湯を使ってみてください。
中嶋さんのあいさつで講座は終了
最後に中嶋さんから、参加者のみなさんへごあいさつ。
パンとコーヒーって、本当に相性がいいと思います。合わせるパンや時間帯によって、コーヒーの印象もガラッと変わりますので、今回お伝えした淹れ方を参考に、おいしいコーヒーとパンを楽しみながら、素敵な毎日を過ごしていただけたらなと思います。本日はありがとうございました。
ちょっとのコツで、いつものコーヒーがよりおいしくなるハンドドリップ講座。希少なコーヒーも味わえて、日常の生活が豊かにもなるーーそんな学びの時間になったと思います。
夜の開催でしたが、ご参加いただきました皆さん、ありがとうございました。中嶋さん、ぱんてな編集部のみなさん、お疲れさまでした。
「Scrop COFFEE ROASTERS 流山おおたかの森S・C店」
熟練の焙煎士が自社工場で焙煎したフレッシュコーヒー豆を使用。いちばんおいしい抽出方法で抽出されたコーヒーが楽しめるショップです。コーヒーショップながら、オールスクラッチベーカリーを備えているのも特徴。湯種を使った高級食パンをはじめ、パンシェルジュマスター(1級)のシェフが店内で焼き上げる“コーヒーに合うパン”が味わえるのも魅力です。
■Scrop COFFEE ROASTERS 流山おおたかの森S・C店
- 住所
- 千葉県流山市おおたかの森南1-5-1 流山おおたかの森S・C本館3F
- 電話
- 04-7156-7280
- 営業時間
- 10:00~21:00(ラストオーダー20:00)
■Scrop COFFEE ROASTERS
- 公式オンラインショップ
- https://shop.scrop-coffee-roasters.com/