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パンシェルジュ検定でキャリアアップを目指す! 株式会社木下商店
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パンシェルジュ検定でキャリアアップを目指す! 株式会社木下商店

辻 美穂
辻 美穂

株式会社 木下商店

1917年創業、京都の総合卸会社。京都をはじめ、滋賀・兵庫・大阪・奈良エリアで小麦粉を中心に製パンや製菓、製麺向けの幅広い業務用食材を扱う。取引先であるパン屋さんなどを支え、新しい食文化の創造や食を通じた社会貢献を目指している。

輝く 木下商店

左から取締役管理部長の岡田宏晃さん、営業グループの小田力也さん。今回のインタビューは、社内のパンシェルジュおふたりに参加していただきました。

木下商店さんは、パンシェルジュ検定の取得を推進している会社だとうかがいました。

岡田宏晃さん(以下岡田さん):「パンシェルジュ検定」を知った当時の上司が、当社の業務に役立つ資格ということで、社員に取得させようと勧めたのが始まりです。

輝く 木下商店

小麦粉をメインに扱う木下商店は、 取引先の約6割がパンやお菓子の製造会社やお店。パンの専門知識を学べば、業務がよりスムーズになるのではと資格取得を推進するように。

自己啓発制度を整え、受験推進を始めたものの、みなトップバッターで受験するのを躊躇しているようでした。そこで、まずは私から取得しようと、2014年5月に3級を取得しました。2015年4月には2級、2016年4月に1級を取得しています。

具体的な受験の推進方法や、社内での取得状況などはいかがですか?

岡田さん:部署や役職に関係なく、合格すれば受験料は会社で負担し、お祝い金も支給します。昇給など社内評価もに反映することを、社内規定とあわせて周知し、試験にチャレンジしやすい環境を整えました。現在まで、のべ9名が、パンシェルジュを取得しています。

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左から岡田さん、代表取締役の岡田政澄さん、業務グループの西依麻帆さん、小田さん、営業グループリーダーの田島達也さん。役職や業務もさまざまなみなさんがパンシェルジュを取得しています。

小田力也さん(以下小田さん):私は約5年前に中途入社しましたが、その時、パンシェルジュ検定に合格すれば受験料も不要ということを知り、3級を取得しました。もともと個人的にパンが好きでしたが、会社での目標を立てる時に、“パンシェルジュを取ります”と宣言してしまった手前、取らざるを得ない状況になったこともありまして(笑)。

岡田さん:今年3級を取得した社員は、この自己啓発制度があることを知らなかったようで、個人的にパン好きということで受験したそうですが、もちろん事後報告でも大丈夫なんです。このところ周知不足もあり、少し受験者が途絶えていたのですが、これを機に改めてパンシェルジュ検定を推進していこうとしているところです。

輝く 木下商店

6月の社内全体会議で、3級を取得した西依さんを表彰し、改めて自己啓発制度を告知。このように、これからも受験の推進を図りたいと岡田さんは言います。

検定の勉強で得たパンの知識のなかで、ためになったことや新たに知ったこと、またお仕事に活かせそうなことはありましたか?

小田さん:3級の試験内容に登場した「パンの製法」を知って、お客さんの話している内容がすぐに理解できるようになりました。私の営業先はパン屋さんなので、お店に行ってお話をうかがうと、専門用語が次々と出てきたり、製法の話になったりすることも多いんです。仕事に大いに役に立っています。

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小田さんの上司である田島さんも、パンシェルジュ検定の知識を営業に活用しているそう。

岡田さん:私はこの業界で長く働いているので、パンの製法や原材料などは知っていましたが、パンの歴史とか、世界のパンの種類を学べたのは面白かったです。また、試験に向けて勉強をしたのが本当に久しぶりだったので、当時はそれも楽しかったですね。

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パンシェルジュ検定3級を取得した西依さんは、製パンの原材料名などが日常的に飛び交う、「注文受注」や「商品発注」を担当しています。

合格後、パンシェルジュの資格を活かして、新たにチャレンジしたいことや、今後の目標はありますか?

小田さん:こちらからパンのプロであるお客様に何かを提案しようとする時には、もう少し深い知識が必要だと感じています。今後のキャリアアップのためにも、タイミングがあれば2級取得にチャレンジしたいと思います。

岡田さん:弊社としては、パンシェルジュ検定を継続して受験してもらえるよう、定期的に自己啓発制度を周知していきたいです。と同時に、パンシェルジュ取得者の名刺には、パンシェルジュである旨を記載しようと考えています。“パンについて詳しく話ができる担当者”ということをお客様にアピールし、業務に活用できるよう、資格取得者をバックアップしていきたいですね。

輝く 岡田商店

岡田さんは、パンシェルジュ検定で学ぶ「食品表示」について、さらに知識を深めていきたいと言います。“法律もパンの知識とともに極めれば、お客様の相談に幅広く対応できるようになるはず”とのこと。

全国のパンシェルジュたちや、これからパンシェルジュを目指す人たちにメッセージをお願いいたします。

岡田さん:私たちの生活に身近なパンの知識を学べますから、楽しく勉強できる資格だと思います。「パンシェルジュ」という名前自体も面白く、“それは何?”というところから、会話の糸口になることもありますので、仕事でもプライベートでも自分の付加価値になると思います。

テキストをしっかり勉強すれば取得できる資格ですから、いろいろな方に受けていただきたいですね。

小田さん:知識を知らなくても、おいしければいいという方もいるかもしれませんが、世界にはどんなパンがあるとか、どういう原材料で、どういう製法で作られているなど、資格を取って初めて知ることもたくさんあります。

知識を深めてから食べれば、パンをよりおいしく楽しく食べられるのではないかと思いますので、みなさんも機会があればぜひ受けてみてください。

輝く 木下商店

お話をうかがっていても、アットホームな雰囲気がうかがえる木下商店。 同社パンシェルジュさんたちの、さらなる活躍が期待できそうです。

■木下商店

所在地
京都市南区東九条西明田町49
TEL
075-671-3141
公式ホームページ
https://www.e-kinoshita.kyoto/

WRITER

辻 美穂

辻 美穂

とにかく食べること、飲むことが好きで、異業種から食の業界へ転職をとフードコーディネーターの学校へ。複数の調理現場でバイトしたあと、菓子とパンの会社で商品企画の仕事に就く。自社パンのおいしい食べ方をあれこれ試しているうちにパンの魅力にハマり、その後ライター活動を始めてからも、そして活動拠点を福岡に移した2013年以降も、仕事のついでに気になるパン屋へ立ち寄り、新たなパンとの出合いを求め続けている。最近気になるのは、自分の体重と屋根で勝手に居候するスズメたちのこと。

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