パンやの夜明け

【「パンのフェス2024春 in 横浜赤レンガ」初出店】東京・本郷三丁目で25年続くイタリアンレストランから 誕生した「本郷ベーカリー」

2024.02.26 12:00

野崎さおり

2016年の初開催以来、毎年楽しみにしているパン好きさんも多い日本最大級のパンイベント「パンのフェス2024春 in 横浜赤レンガ」。今年は2024年3月1日（金）～3日（日）の3日間にわたって開催されます。『ぱんてな』では、開催に先駆けて2024年が初出店というパン屋さんを紹介します。

本郷ベーカリー

東京ドームに程近い東京都文京区本郷にある「本郷ベーカリー本店」。店舗の責任者、原田繁之さんにお店の名物「手のひら食パン」を中心にお話を伺いました。

「本郷ベーカリー」について教えてください。

「本郷ベーカリー本店」は2021年2月18日にオープンしました。文京区本郷で25年ほど続いているイタリアンレストランが母体で、会社の地元である地域にパン屋さんを出したいと誕生しました。2022年12月には縁あって千葉の木更津に「木更津ファクトリー」もオープンすることができました。

「本郷ベーカリー本店」は、平日には主に近隣に住む方やお勤めの方がいらっしゃいます。週末は東京ドームの帰りにいらっしゃる方も多いです。

品揃えは食パンから惣菜パンまで、多いときには1日100種類近くと種類豊富に揃えています。朝はサンドイッチや甘いパン、お昼はボリュームのある総菜パン、夕方になるとピザトーストなどの温かいパンが並びます。

本郷ベーカリー

「本郷ベーカリー」のパンづくりへの思いを教えてください。

「他にはないパンを作ること」がオープンにあたって考えたコンセプトです。パン生地の種類が多いわけではありませんが、ちゃんとおいしい生地を自分たちで開発して提供しています。

私も元々はレストランの調理スタッフでしたが、パン屋をオープンさせることになってパンを作り始めました。

原田繁之さん

レストランにルーツを持つパン屋として、パンの生地をお皿に見立てて、レストランの料理、私自身が作ってきた料理を組み合わせた商品も生み出してきました。ベーカリーの奥にはキッチンがあるので、店内でローストビーフを作ったり、自社のオリジナルソースを使ったパンも作っています。

また、パンにもイタリアンらしい要素を入れたいと、マスカルポーネチーズを取り入れています。人気No.1の食パン「究極」には、約10%のマスカルポーネを練り込んでいて、袋を開けたときにチーズがふわっと香ります。リピートしてくれるお客様が多い商品です。

「パンのフェス」で食べてほしいおすすめのパンを教えてください。

食パンの「究極」と同じく、生地にマスカルポーネを入れた「手のひら食パン」という小型のパンを作っています。大きさは、長さ11cmほど、奥行き6cm、高さ5〜6cmほどの手のひらサイズです。

「手のひら食パン」はたくさんの種類があり、木更津ファクトリーだけで販売しているものも含めると、トータル30種類ほどです。「手のひら食パン」は大きさと形でまとめたひとつのカテゴリーです。甘いものもしょっぱいものもあり、作り方も種類ごとでいろいろです。具材を巻き込んだり、焼き上がってから切れ込みを加えて具材を挟み込んだりもしています。

「手のひら食パンのシリーズ」の「カレーパンの王様」。

今回パンのフェスでも、この「手のひら食パンのシリーズ」から数種類を販売する予定です。特に「カレーパンの王様」と名付けたカレーパンがおすすめです。いろんなお店がカレーパンを出しているなか、そのなかでもいちばんのカレーパンでありたいと名付けました。

プレーンの「手のひら食パン」にカレーとチーズを入れて、中身が溢れないようにパン粉を纏わせて揚げた珍しいカレーパンです。

カレーは系列のカレー店で提供する欧風カレーをベースに、お肉をひき肉にしています。カレーソースは上のほうにたくさん入っているので、ひと口目にたくさんカレーを感じられます。しかも、パンを頬張るほどカレーソースがパンの奥に入り込むように作りました。カレーはそれほど辛くないので、お子様でも食べていただける味です。

「手のひら食パン」でもうひとつ食べてもらいたいのが「クリームパン」です。これも上から切り込みを加えて、生クリームとカスタードクリームを混ぜたクリームをたっぷり挟み込んでいます。