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「超熟」の「Pasco(敷島製パン)」が東京・御茶ノ水に「PLUSOUPLE エキュートエディション御茶ノ水店」オープン
パンのあれこれ

「超熟」の「Pasco(敷島製パン)」が東京・御茶ノ水に「PLUSOUPLE エキュートエディション御茶ノ水店」オープン

野崎 さおり
野崎 さおり

「超熟」や「窯焼きパスコ」のシリーズでお馴染みの「Pasco(敷島製パン)」。大手製パンメーカーとして100年以上の歴史を持ちます。その「Pasco」がパンとスープのお店「PLUSOUPLE(プラスプレ)」をスタート。1号店は2022年7月に鎌倉に、そして2号店として2023年12月8日に東京・御茶ノ水に「PLUSOUPLE エキュートエディション御茶ノ水店」がオープンしました。一体どんなお店なのでしょうか?

JR御茶ノ水駅に隣接。自分の健康を振り返りながら、わくわくする食事を楽しめるベーカリー

向かって右側にJR御茶ノ水駅聖橋口の改札があります。歩数にして10歩程度の距離です。

「PLUSOUPLE エキュートエディション御茶ノ水店」ができたのはJR御茶ノ水駅聖橋口のすぐそば。新しくできた商業施設「エキュートエディション御茶ノ水」の一画です。

お店に入るとカウンターに食パン、バゲット、ミルクフランスにシナモンロールなど、思わず買いたくなるパンが並びます。

冷蔵ケースにはサンドイッチのほかケーキ類も。

冷蔵ケースにはサンドイッチやデリ、サラダまで並んでいて食事に気を遣いたい気持ちが湧いてきます。

スープは単品 Sサイズ550円から。

レジ横にはスープが4種類。「二十四節気スープ」や「農家直送野菜のミネストローネ」など季節感を感じられるスープなどが用意されています。「二十四節気スープ」は2週間に一度種類が変わるとのこと。次はどんなスープが登場するのか楽しみになりそうです。もちろんテイクアウト可能。

鎌倉と御茶ノ水、それぞれの土地に「しなやかな暮らし」の提案

「PLUSOUPLE」ブランドを担当している栗田木綿子(くりたゆうこ)さんにお話を伺いました。

──「PLUSOUPLE」誕生の背景を教えてください。

敷島製パンの栗田木綿子さん。

ご存知の通り、「Pasco」はスーパーなどで販売されるパンを展開しています。これまで北海道で「Pasco夢パン工房」というお店を展開してきましたが、直営店は多くありませんでした。これからますますパンのおいしさを広げていきたいということで、新たなベーカリーブランドとして「PLUSOUPLE」を開くことになりました。

── 「PLUSOUPLE」という名前はどんな意味があるのでしょうか?

「PLUSOUPLE」のテーマは「しなやかな暮らし」です。フランス語でしなやかなという意味のSouple、パンにプラスするPLUS、そしてSOUPを組み合わせたブランド名になりました。

── 本店が鎌倉、2号店が御茶ノ水になったのはなにか理由がありますか?

本店を鎌倉に開いたのは、「しなやかな暮らし」というブランドのテーマと土地柄があっていたからです。今回オープンした「エキュートエディション御茶ノ水店」は、仕事や趣味、自分磨きなどにアクティブに忙しく取り組む方に向けた施設にしたいというお話があって、「PLUSOUPLE」のテーマと一致していることから出店することになりました。

── 鎌倉本店と御茶ノ水店は立地が大きく違いますが、お店にはどんな違いがあるのでしょうか?

鎌倉本店の外観。JR鎌倉駅西口から徒歩3分のところにあります。

鎌倉本店はイートインスペースが広く、テラス席もあってゆっくり食事をしていただける場所です。それに対して御茶ノ水は学生街でオフィス街。忙しい方が多いので、通勤通学時に気軽に立ち寄っていただきたいと、テイクアウトにも力を入れています。

“おかもち”と呼ばれているテイクアウト用パッケージ。

「エキュートエディション御茶ノ水店」限定で、3種類のテイクアウトボックスを準備しています。スープと一緒にテイクアウトしやすいように、“おかもち”と呼んでいる手提げタイプのパッケージで持ち帰っていただけます。

テイクアウトボックス グルメサンド&スプレッド&ソーザイ 単品 1200円 ミニスープ付き 1600円。キッシュまで入っていて贅沢!

外側は白地にブランド名を入れてシンプルにしていますが、内側には12ヶ月の季節の植物を描いています。開けるときにワクワクした気持ちになっていただきたいと思ってデザインしました。

信頼の厚い「Pasco」の湯種! 技術を活かした「鎌倉食パン」が人気

── 鎌倉本店で人気のパンはどれですか?

「鎌倉食パン」 (ハーフ497円、ホール994円)。

湯種を使った食パン「鎌倉食パン」がもちっとした食感で人気です。やはり「超熟」の「Pasco」だからと選んでくださる方が多いようです。北海道産の小麦「春よ恋」を石臼で挽いたものと、国産ミルクを使った熟成湯種食パンで、焼いてももちっとするのが特徴です。研究開発に2年ほどかかった自信作です。

左から「鎌倉食パン」、「全粒粉食パン」、「発酵バター食パン」、「石臼挽きライ麦のカンパーニュ」。

カンパーニュと食パンを合わせて4種類の食事パンを用意していて、どれも石臼小麦を使用しています。4種類どれも食感が違っていて、カンパーニュはクラストがかっちりした味わい、全粒粉の入ったパンはさっくりした食感など、それぞれ少しずつ違うことを感じてもらいたいです。食事パン以外も少しずつ食感の違いを楽しんでもらえるようなパンのラインナップになっています。

──栗田さんのお気に入りのパンを教えてください。

香ばしさ際立つミニフランスパンと濃厚な味わいのスプレッドのコントラストがたまりません。

私が好きなパンは、ミルクフランスやピスタチオフランスでしょうか。スプレッドやジャムも自家製なんです。特にピスタチオはナッツをローストしてからペーストにしているので、手が込んでいるぶんおいしくなっていると思います。

──「PLUSOUPLE」の立ち上げにあたって工夫されたことはありますか?

エキナカ施設ということでスペースが限られています。お店によってはセントラルキッチンで焼き上げたものを持ってきて販売しているケースもあります。でも「PLUSOUPLE」焼き立てのパンを提供したいと考えました。

いっぽうで、ベーカリーの仕事は体力が必要というイメージがありますが、ベーカリーで働きたいという女性は多いですよね。おいしいパンやスープ、スプレッドを作りながら、これまでのベーカリーよりも負担が少なく働きやすいベーカリーを実現したいと考えました。そこで通常より小型で高性能のオーブンを導入するなど、効率よくパンを焼くことができるようにしています。

店内奥にジャム類が並びます。

「しなやかなくらし」というテーマには、健康への意識やその人が好きなものを好きなように選んで食べるといったことが含まれています。自分の健康を振り返るように、旬の味わいを感じる食事を提供したいと思っています。


御茶ノ水駅周辺はたくさんの飲食店がありますが、オフィス街ということもあってパン屋さんが多いエリアではありませんでした。エキナカにある「PLUSOUPLE エキュートエディション御茶ノ水店」は、平日は朝7:30から、夜は21:00までと、朝ごはんにも遅くなった夕飯や翌日の朝ごはん用のパンを買うのにも便利。野菜たっぷりのスープと一緒においしいパンを買えるお店として、御茶ノ水を訪れるパン好きさんたちにとって頼れる存在になりそうです。

■ PLUSOUPLE エキュートエディション御茶ノ水店

住所
東京都千代田区神田駿河台2-6 エキュートエディション御茶ノ水
電話番号
03-5244-5235
営業時間
平日 7:30~21:00 土日祝 9:00~20:00
定休日
施設に準ずる
公式サイト
https://plusouple.jp

WRITER

野崎 さおり

野崎 さおり

ライター。2017年パンシェルジュ検定2級合格。カンパーニュなどのハード系とクロワッサンが好き。旅の目的にはパン屋さん巡りとローカルフードの実食を必ず入れ、旅が「パンの仕入れ」になっていると揶揄されることもしばしば。早起きが苦手なのがパン好きとしての最大の弱点。

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