料理研究家 松本有美(ゆーママ)さん
料理研究家 松本有美(ゆーママ)さん
テレビ番組出演、雑誌でのレシピ紹介や、CM・広告制作や企業のレシピ開発など、フードに関わる幅広い分野で活躍する料理研究家で、レシピ本も多数出版。
画期的な時短パンを紹介した本のタイトルでもある「魔法のパン」は、2018年上半期「トレンド料理ワード」で大賞を受賞した。
書籍の累計販売数は2021年10月現在、66万部を突破。
子育てを続けながら簡単で作りやすいレシピを多数発信している。
パンを作るようになったきっかけなど、ご自身のパンヒストリーを教えてください。
子どもの頃から料理やお菓子を作るのは大好きだったのですが、パンは時間がかかるし、とても難しいイメージがあったので、なかなか手を出せずにいました。
きっかけは高校生の頃。ある日思い立って、お弁当代わりにパンを作っていったんです。友達にも食べてもらったら褒めてくれたので、お世辞だと思いつつも調子に乗ってしまって(笑)。それがきっかけで、本格的にパンづくりを始めました。
パンの道を目指したのは、社会人になってからです。ビストロで働いていたときにたまたま見つけた、
大手ベーカリーの「パン職人見習い募集」の求人に興味を持ちまして。
“職人の世界は厳しそう”と思いつつも、勇気を振り絞って面接を受けました。パン職人として働くうちに、さらにパンの魅力と奥深さを知り、パンづくりを仕事にしているのに、休日も作るぐらい、パンづくりが大好きになりました(笑)。
2年目に店長となりましたが、結婚を機に退職。出産を経て、子育てを通じて知り合った方の依頼で、自宅でパン教室をはじめました。その後、教室を通じて知り合った方に声をかけていただき、地域のボランティアカフェでパン教室を行うことに。
そこで生徒さんにわかりやすいレシピをお渡ししたいと、料理写真加工アプリを使い始めたことがきっかけとなり、のちに料理レシピを発信することにつながりました。
パンシェルジュ検定を受験した目的やきっかけを教えてください。また、「取得後はこうなりたい」と目指した姿はありましたか?
すでにプロとして、テレビや雑誌でレシピを紹介したり、本を出版したりしていたころ、とにかく毎日が忙しくて。何か資格を取得したいと考えるものの、なかなか環境が整わず、実行するタイミングが掴めずにいました。そんなある日に、ネットで「パンシェルジュ検定」を見つけ、“これなら、今すぐできる!”と受験を決めました。
“これを持ってます”と言えるものがあればプロフィールに書くことができますし、さまざまな場面で、どんな資格を持っているのか聞かれたときに、きっと自分の強みにもなるはず。今後の活動のお守りとして、持っておきたいと思ったんです。
試験で学んだことでためになったことはありましたか?また、合格後に仕事などで変化はありましたか?
パンの歴史が学べたのがよかったです。これまでは作ることばかりで、歴史的な背景や由来について学ぶ機会がなかったものですから。“このパンはどこの国のものですか?”とか“どういう由来があるんですか?”と、ふとした瞬間に聞かれることも多いので、すぐに答えられたほうが料理研究家として信用できますよね。仕事先でもいろいろな話につなげられるし、“知識も深い人なんだな”と思ってもらえるかなと思いました。
今年9月に発売した「ゆーママのふっくらおいしい低糖質パン」では、いろいろな国のパンのレシピを紹介しているのですが、ここでも「パンシェルジュ検定テキスト」の内容が、大変役に立ちました。
まだ3級しか取得していないのですが、2級試験でまた違う分野を学ぶことで、別の活かし方が見えてくるのではないかなと。タイミングを見ながら、ひとつずつステップアップしていきたいなと思っています。
ゆーママさんにとって、パンを作ることの魅力はなんでしょうか?
パンは、食べた人を笑顔にできるアイテムのひとつです。焼き立てでしか味わえないおいしさ、空間を包む香り。食べる人に小さな幸せを運ぶことができるんです。
家族や友人、お客様など、誰かが笑顔になる瞬間を思い浮かべながら焼き上げる、それがパンを作ることの魅力だと思います。
また、保育所で子どもたちにパンづくりを教えていた時に“一緒に作る楽しさ”を実感しました。
子どもたちは、生地を触るのをとても楽しんでくれます。その結果、とんでもない形のパンができたりもするのですが(笑)。大人とは違う反応が見られたり、商品や仕事で作る時とは違う楽しさがあります。食育にもなりますしね。
子どもも一緒に楽しむことができる、それもパンを作ることの魅力ではないでしょうか。
全国のパンシェルジュたちや、これからパンシェルジュを目指す人たちにメッセージをお願いいたします。
偉そうなことを言える立場ではありませんが、ものづくりは気持ちが大切だと思います。“おいしいものを作ってあげたい”という気持ちを込めて作れば、食べる人に気持ちが伝わりますし、仕上がりも変わってきます。
“誰かのために”という気持ちを忘れずに、パンシェルジュ検定で学んだ知識を活用していけば、喜んでもらえたり、そこからお仕事につながることもあるはずです。
“手抜きをしても気持ちを抜かず”、さらに知識を深めていただければよいのではないかと思います。
これからパンに関わる仕事に就きたいという方もいらっしゃると思いますが、パン屋さんで働くのは、できるだけ早いうちがおすすめです。ちょっと年齢を重ねてしまうと、体力的にもなかなか大変ですからね。
ほかにも、パン教室を開いて、みんなで楽しく作るなど、自分に合ったパンとの関わり方を見つけるのも、ひとつの方法ではないでしょうか。
TV出演等
『きょうの料理』
『キユーピー3分クッキング』
『ヒルナンデス!』
『この差って何ですか?』
『おはよう朝日です』
『土曜はナニする?』
など
受賞経歴
●レシピブログアワード ママの料理部門 パン部門 2018年グランプリ受賞
●LINEブログ オブ ザ イヤー クリエイティブ賞受賞
●第5回東京ごはん映画祭グランプリ
●2018年上半期 トレンド料理ワード大賞受賞
など
執筆書籍
「電子レンジ」でスピード発酵 ゆーママの30分でこねずにできる魔法のパン(扶桑社刊)
ゆーママのふっくらおいしい低糖質パン(KADOKAWA刊)
など多数
SNS等
松本有美(ゆーママ)オフィシャルブログ(Ameba BLOG)
ゆーママ-おうちカフェレシピ-オフィシャルブログ(LINE BLOG)
Instagram(公式インスタグラム)
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