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ぱんてなライターが行く!香川のおすすめ新店ベーカリー3選
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ぱんてなライターが行く!香川のおすすめ新店ベーカリー3選

ありま しょうこ
ありま しょうこ

同じ小麦料理でも、パンより「うどん」のイメージが強い香川県。実は2024年以降、注目の新店ベーカリーが続々オープンを果たしているんです!瀬戸内海を挟んで向かいの岡山県に住む『ぱんてな』ライター・ありまが、今チェックするべき3店をピックアップしてご紹介します。

bakery LUEUR(高松市香西北町)【2024年3月OPEN】

加水率高めのしっとりもちもち生地に、「毎日食べたい」とハマる人が急増中!

まず最初に訪れたのは、朝8:00から営業している『bakery LUEUR』。2024年3月、さぬき浜街道沿いの高松市香西北町にオープンして以来、近隣のファミリー層や年配のお客さんを中心にファンを増やし続けています。店名の「LUEUR」はフランス語で「小さな輝き」を意味し、店主さんの名前の一部から取ったものだそう。

お店の中は木の温もりを感じるアットホームな雰囲気。もともとカフェだった建物のため、窓が多く明るいのもステキです。窓辺のカウンターと中央のテーブルには、スタッフさんの姿が見える併設のパン工房から焼きたてパンが次々と並びます。店中にふんわりと漂う小麦の香りに、思わず期待がふくらみますね!

元ホテル料理人の店主がこだわるのは、国産小麦100%で作る「毎日食べるのにちょうどいい」パン。「地味でいいから、飽きのこないシンプルなパンを焼きたい」と話します。食感はハード過ぎず、年代や性別を問わずに好まれるもちもちの食べ心地。水分率を高めにすることでやさしい食感に仕上げるそうです。

約40種類並ぶパンは、どれも小ぶりなサイズで食べきりやすい大きさ。あれもこれもトレーにのせて、ついつい大人買いしちゃいそうですね!

『bakery LUEUR』で買うならこのパン!

気になったのは、お店自慢の「リュスティック」。リュスティックが大好きな筆者、見つけたら絶対買うパンのひとつです。表面パリッと中はしっとりもっちりで、かむたびにうまみが口いっぱいに広がります。店頭にはハムやオニオン、レンコンとベーコンを挟んだサンド各種もありました。

この日のスタッフさん推しパンは「カカオ」シリーズ。ベーシックな「カカオ」(220円)は、ホワイトチョコを練り込んだココア生地がほろ苦い大人の味。オレンジピール入りとレモンピール入りでさわやかな風味を加えたアレンジバージョン(各240円)もチェック!

また「毎日食べたい」パンとして外せないのが、「はるよこい、ゆめちから 乳・卵不使用食パン」(700円)。バターの代わりに大豆バター&大豆クリームを入れているから、おかずやフィリングに合わせやすいあっさりとしたテイスト。2種の国産小麦を配合して小麦比率を高めに調整しているため、密度が高くむっちりと食べごたえのある食パンになっています。トーストして食べれば、サクッとしたクラストとみずみずしいクラムの対比が楽しめますよ。

レジや商品陳列を担当する奥さまの明るい笑顔にも癒やされる『bakery LUEUR』。今後も季節ごとに変わる新しいパンを楽しみに訪れたい一軒でした。

■bakery LUEUR

店名
bakery LUEUR
住所
香川県高松市香西北町375-1
電話番号
なし ※InstagramのDⅯにて問合せ
営業時間
8:00~15:00 ※売切れ次第終了
定休日
日・月曜 ※不定休あり

あーと工房 ゆいのぱん(高松市東植田町)【2024年4月OPEN】

ほんわかやさしい人柄が反映された、卵と乳製品を使わないパンにほっこり

次に訪れたのは、2024年4月に高松市東植田町の複合施設『むぎなわの里』内にオープンした『あーと工房 ゆいのぱん』。店主の森尾さんは東京で4年間飲食業に携わり、地元である香川県に帰郷してから病院や保育園で調理の仕事をしていたそう。その後は高松市内のカフェで働きながら、『むぎなわの里』で月1回の間借りスパイスカレー店を開いてきました。

「小中学校のときには給食が一番の楽しみでした。それがきっかけで食の世界に入ろうと思ったんです(笑)」。前職でアレルギーのある子どもがほかの人と同じものを食べられない、という現場を目の当たりにしてきた森尾さん。そのためこちらのパンはすべて、乳製品と卵を使わずに作られています。素材はパンに合わせて使い分け、主に国産小麦ときび砂糖、てんさい糖、米粉や米油、豆乳などを用いて天然酵母で発酵させます。今は香川県産の「はるみずき」を使っているのだそう。

こぢんまりとした店内は、大きな窓から光がたっぷり入るナチュラルな空間。ガラスに描かれているマスコットキャラクター・ぼうやのイラストは、地元の芸術家・ミズカさんの手によるものだそうです。

『あーと工房 ゆいのぱん』で買うならこのパン!

定番で並ぶ数種類のほか、日替わりで総菜系・おやつ系など6種類ほどを販売する『あーと工房 ゆいのぱん』。 ベーグルマニアとしては絶対外せないのが、「もちもちベーグル(プレーン)」(280円)でしょう!全粒粉を配合しており、独特のぷちぷちした食感がくせになっちゃいます。もちもち食感が実に心地よいベーグル、ここでしか食べられない唯一無二のおいしさです♪

で、こちらも忘れてはいけない「スパイスカレーパン」(380円)。森尾さんはもともと間借りでスパイスカレー店を営んでいたので、カレーはもちろん自家製です。6種のオーガニックスパイスを独自にブレンドしたカレーの複雑な味わいにやみつき!辛さはひかえめ、ひき肉がたっぷりのボリューム満点なカレーパンです。お子さんでもおいしく食べられますよ。

「お客さんのご要望に合わせたパンを作って、喜んでもらえたりするとすごくうれしい」と笑顔で話す森尾さん。「こんな具材のパンが食べたい」「グルテンフリーのパンが食べたい」といった声を拾いあげ、できる限り柔軟に応えているのだとか。ほがらかでやさしい人柄が表れた素朴なパンを求めて、ドライブがてらに立ち寄ってみては。

あーと工房 ゆいのぱん

店名
あーと工房 ゆいのぱん
住所
香川県高松市東植田町1361 むぎなわの里内
電話番号
なし ※InstagramのDⅯにて問合せ
営業時間
11:00〜15:00 ※売切れ次第終了
定休日
火・水曜 ※不定休あり

■ミキパン avenir amuser(木田郡三木町) 【2024年2月OPEN】

腕利きのパン職人が夫婦で営む、本格ハードパンがファンを魅了する一軒

香川新店ベーカリー旅のトリを飾るのは、2024年2月に木田郡三木町にオープンした『ミキパン avenir amuser』さん。青色の屋根が目印の小さな白い店舗で、フレッシュな印象のご夫妻が迎えてくれます。1周年を迎えて常連さんからは「ミキパン」の愛称で親しまれ、本格的なハードパンを筆頭に多彩なラインナップでとりこにしているよう。

白壁で統一された店内には大きな窓越しに光が差し込み、清潔感にあふれています。開店の8:30から約40種類のパンが揃い、お店いっぱいに焼きあがったパンの香ばしい香りがふわり。L字に設えられたカウンターにそって進み、カウンター下の冷蔵ケース並ぶサンドイッチや壁面のラックに収まる食パン、陳列棚に整列したスイーツ系と総菜系のパンを順番に選んでいきましょう。

『ミキパン avenir amuser』で買うならこのパン!

こちらで絶対食べておきたいのが、1番人気の「濃厚ショコラ」(259円)。ココアをたっぷり混ぜたリッチな生地に、大粒のブロックチョコレートがごろり。濃厚でビターなココア生地のハードパンで、口の中でとろける4種類のクーベルチュールの複雑な甘ほろ苦さと相まって至福の味わいです。

総菜パンでチョイスするなら、じゃがいもとハード生地を合わせた「じゃがベーコン」(259円)がおすすめ。ほどよい食感を残したじゃがいもに、イベリコ豚ベーコンがベストマッチ! あえてじゃがいもへの味付けは最小限に抑え、ベーコンの深いうまみがしっかり絡みつくように計算されています。かめばかむほど味わいが染み出してきて、ちぎって口に運ぶ手が止まらなくなる~!

そしてパンシェルジュ的に楽しみたいのが、普段使いにぴったりのハイクオリティな「バゲット(写真下)」と店主渾身の「長時間発酵バゲット(写真上)」(各270円)の食べ比べ。

前者にはフランス産小麦と自家製のルヴァン酵母を使用し、主張の少ないベーシックな味わいに仕上げています。『ミキパン』で販売しているパンの多くはこの生地を用いて作られているのだそう。まさに「顔」といえる存在のバゲットで、表面には5本のクープが美しく入れられています。モーニングやランチの添えパンとしておかずやスープと合わせるほか、具材をトッピングしてブルスケッタにアレンジするのもおすすめです。

いっぽうの「長時間発酵」に施されているのは、縦1本のなが~いクープ。選び抜いた国産小麦だけを使ってこねあげ、低温でひと晩熟成させてからオーブンにイン。時間と手間をかけて、妥協せず完成させた店主渾身の芸術作品です。発酵を促すイーストなどを最小限にして雑味を抑えた、小麦本来のうまみが味わえる贅沢さにぞっこん!

10年以上にわたり、有名ベーカリーで職人として働いてきたご主人。満を持して奥さまの地元である三木町にお店を構え、朝早くから訪れるお客さんのためにと午前1:00から仕込みをスタートすることもあるのだそう。多種多様なパンを1日に1000個以上も焼き、その誠実なパンづくりに県内だけでなく県外でもファンが急増中。開店時間に行列ができる日も多いので、お目当てがある人は早めの来店推奨です!

ミキパン avenir amuser

店名
ミキパン avenir amuser
住所
香川県木田郡三木町池戸2980-12
電話番号
080-4039-2540
営業時間
8:30~売切れ次第終了
定休日
日・月曜、祝日 ※不定休あり

実は隠れたベーカリー激戦区でもある香川県。県自体の面積が小さいので何軒もはしごで回りやすく、パン巡りドライブにちょうどいいおすすめエリアです。

GWのおでかけや夏休みの旅行にあわせて、パン屋さん巡りも楽しんでみてくださいね。

WRITER

ありま しょうこ

ありま しょうこ

岡山の地域情報誌『タウン情報おかやま』『オセラ』随一のパン好きスタッフで、自称「ぱんライター」としても活動中。

パンシェルジュ3・2・1級のほか、パンプロフェッショナル・パンスペシャリスト・手作りパンソムリエ・ベーカリーパティシエ・カレーパンタジスタの資格も取得。

このたび、ずっと夢だった『パンの本』の創刊編集長に就任。

『WEBタウン情報おかやま』では、岡山のパン屋さんを紹介する企画『パンのとりこ』を連載。

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