アワード受賞パンのレポートも!「パンのフェス2021初夏 in 横浜赤レンガ」に行ってきました
6月18日(金)~20日(日)の3日間、日本最大級のパンのフェス「パンのフェス2021初夏 in 横浜赤レンガ」が、横浜赤レンガ倉庫で開催されました。会場には約40店のパン屋さんのほか、パンにまつわる雑貨屋さんやキッチンカーが集結!このところ、なかなかパン屋さん巡りができなかったというパン好きさんたちも集まりました。初めて行われた「パンのフェス2020アワード」を中心にレポートします。
「パンのフェス2020アワード」受賞のパンが持つ魅力とは?
今回の目玉イベントは「パンのフェス」初となる来場者の投票によるアワード。その名も「パンのフェスアワード2020」。26のパン屋さんが2020年1月から2021年3月に製作したパンの中から、自信作ひとつをエントリーしました。アワードは来場者がスマートフォンを使って投票して決まるという仕組み。投票できるのは1人1回きりなので、みなさんもどのパンに投票しようか、きっと悩んだことでしょう。
そして最終日20日に発表された「パンのフェス2020アワード」の栄えあるグランプリに輝いたのは『俺のBakery』の「俺の罪悪パン」です! 韓国の屋台で人気のパンをアレンジ。焼いたパンをガーリックバターにつけて、切れ込みにクリームチーズをたっぷり詰め込んでいます。にんにくの香りが食欲を誘うパンですが、ネーミングのセンスもさすがですね。
ゴールドに選ばれたのは2つ。『LITTLE BY LITTLE』の「生食メロンパン」と『みたかのセントラル(鈴屋ベーカリー)』の「贅沢なトマトハチパン」です。
『LITTLE BY LITTLE』の「生食メロンパン」はクッキー生地のしっとりした食感と中のふんわりしたパンのコンビネーションが、これまでにないメロンパンです。最近は“生”食パンブームですが、「パンのフェス2020アワード」でもその傾向が現れたようです。
『みたかのセントラル(鈴屋ベーカリー)』は3日間とも、早々に売り切れとなったお店。「贅沢なトマトハチパン」はふんわりしたパンにチーズとはちみつ、さらにトマトという、組み合わせの贅沢さが魅力です。
シルバーを受賞したのは『伊豆高原フロマージュパン専門店Marble Coco.』の爽やかなオレンジの風味とクリームチーズが夏らしい「オレンジとクリームチーズのスイーツフロマージュ」。『パンとエスプレッソと自由形』の外側がサク、中はもちもちのデニッシュのような「ムーの切り株」。『ハッピーハッピーメロンパン秘密基地』のネーミングもビジュアルもインパクトがある「げんこつロック」の3つです。
ブロンズには5つのパンが輝きました。『サンメッセしんわ』の「湘南ブルーベリーぱん」、『パンの木』の「丸ごとリンゴ5」、『LittlePrincess』の「りんご食パン<キューブ>」、『パンパティ』の「牛乳パン」、『ボンジュール神戸 鈴鹿店』「New いちごメロンパン」とフルーツを使ったパンが目立ちます。なかでも生地にもりんご果汁を使った「りんご食パン<キューブ>」はりんごがたっぷり。『パンの木』の「丸ごとリンゴ5」もりんごが丸ごと入ったパン。りんごは見た目のかわいさもポイントですね!
「パンのフェスアワード2020」で見事に賞を勝ち取ったパンは、味はさることながら見た目のかわいさやインパクトも決め手として投票された方が多いようです。初夏という季節がら、フルーツを使ったさわやかなパンも人気がありましたが、どのパンも各パン屋さんの自信作ばかりで票が割れた印象でした。どのパンもおいしそうなので当然ですね!
「ぱんてな賞」は岐阜県多治見市の『スコーン専門店 famfam』の「スティックスコーン」
パンのフェスアワードのグランプリからブロンズは来場者の投票で決まりましたが、なんと、我らがぱんてなが独断で「ぱんてな賞」を選びました。「ぱんてな賞」を贈ったのは『スコーン専門店 famfam』の「スティックスコーン」です。北海道産無精製甜菜糖と純粋蜂蜜をたっぷり使ったやさしい甘みとしっとりした生地が特徴。19日と20日のみの出店でしたが、両日とも14時には売り切れていました。どうやらパン好きさんの間では、そのおいしさが知れ渡っているようですね。
『スコーン専門店 famfam』の加藤豊さんに受賞コメントをもらいました。
「この度は『ぱんてな賞』を頂戴し大変嬉しく思っております。当店は2011年にスコーンを焼き始めてから今年で10周年です。節目の年にこのような賞を頂けたことは、今後の励みになります」
「ぱんてな賞」に輝いた「スティックスコーン」は、仕事中などのブレイクタイムに手軽に食べられる小さいサイズのスコーンが欲しいという声から誕生したスコーンとのこと。
「実際に販売してみると、子どもでもワンハンドで食べることができるとか、仕事中のブレイクタイムや山登り、散歩中の休憩時間にも手軽に食べられます、などとお客様から声を頂きました。これまで丸いスコーンを販売していましたが、形を変えるだけで、こんなにも利用シーンが広がることは新たな発見でした」と加藤さん。
元々はオンライン販売からスタートしたお店なので、現在もオンライン販売には力を入れていますが、『パンのフェス』がきっかけで通販する人も多くなったのだとか。
また、パンのフェスに参加するようになってから、岐阜県にあるお店には、遠くから足を運んでくれるお客さんが増えたそうです。
「ふだんは通販中心に販売を行っている当店にとって『パンのフェス』は、短い間で多くのお客様に触れ合える貴重な機会です。ひとりひとりのお客様とじっくりお話したりする時間はなかなか作れませんが、お客様のワクワクした様子、真剣な表情で買っていかれる様子を伺っていると、また当店を選んで頂けるよう日々努めていかなくてはいけないなという思いが自然と湧いてきます」と加藤さん。
『スコーン専門店 famfam』のスコーンのおいしさは本物だと思います。もしまだ味わったことがないなら、ぜひ通販や次回以降の「パンのフェス」をチェックしてみてくださいね。
新しく参加した7店舗も「パンのフェス」の人気店に!
初参加のお店もかなり賑わいを見せました。その中から埼玉県草加市の『ベーカリー三日月』の八幡直也さんにもお話を伺いました。
「パンのフェスへの参加は、オープン当初からの目標のひとつでした。お誘いを受けたことが光栄で、参加は即決しました。ただ、お客さんがどの程度来てくださるかわからなかったので、パンの個数を決めるのが難しかったです」
と八幡さん。
屋外で行われる「パンのフェス」は、天候にもお客さんの参加状況や売り上げが左右されるので、準備が大変なんですね。
「さすが日本最大級のパンのイベント。お客さんもスタッフの皆さんもとにかく温かい方ばかりで、楽しい時間でした。参加できて本当によかったです」と八幡さんご自身も参加したことを楽しんでくださったようです。
パンシェルジュたちもボランティアで大活躍
3日間の「パンのフェス」では「パンのフェス」セレクトブースでもパンを販売していました。そのブースで活躍してくださったのが、ボランティアのパンシェルジュのみなさんです。
お客さんの呼び込み、パンの説明などはもちろん、店番の合間には、パン好き同士のトークが盛り上がったり。「パンのフェス」の会場に来ることもパンを販売することも、とても楽しんでくださった様子です。
盛況のうちに終了した「パンのフェス2021初夏 in 横浜赤レンガ」。今回参加できた方も、残念ながら来られなかったという方も、次回の「パンのフェス」もぜひお楽しみに。