【「パンのフェス 2023春 in 横浜赤レンガ」初出店パン屋さんリポート】深いうまみの「あこ天然酵母」パンが人気!宮城県・亘理郡「はなひな」
2016年に初開催して以来、延べ100万人以上が来場している日本最大級のパンイベント「パンのフェス2023春 in 横浜赤レンガ」が、2023年3月3日(金)~5日(日)に開催されます。それに先がけて、今年も「ぱんてな」では初出店のパン屋さんを紹介します。
今回は、「はなひな」のオーナー武田佐恵子さんに、「パンのフェス」への意気込みや、フェスでのおすすめ商品などを伺いました。
「はなひな」について教えてください。
2014年、宮城県亘理町にオープンしました。“身体にも心にも優しいパン”をコンセプトにしています。
これまでもさまざまなパンのイベントに参加しましたが、「パンのフェス」は過去の経験のない大規模なイベントです。横浜赤レンガという素敵な場所で行われるのも楽しみです。
商品の特徴や、素材について教えてください。
当店の特徴は、すべてのパンに「あこ天然酵母」を使っていることです。「あこ天然酵母」は、「ホシノ天然酵母」創始者に師事した方が育て上げた麹の酵母です。
沖縄の「シママース」や「洗双糖」、生絞りで無香性の「太白ごま油」など、そのほかの材料にもこだわっていますが、それらの味わいを最大限に生かせるように、ほとんどのパンに卵・バター・牛乳を使っていないのも特徴です。
「パンのフェス」で販売する商品で“これは食べてほしい”というおすすめを教えてください。
当店でいちばんの人気商品「マナの食パン」をぜひ食べていただきたいです。
「マナ」はハワイの言葉で“魂”の意味。“パン屋は食パンが一番大切”という想いでレシピを作り上げました。酵母の熟成が進んだ2、3日後にはさらに味わい深くなります。
ほかに「パンフェスアワード2022」にエントリーしている「とうもろこしの塩パン」や、「フルーツとナッツのカンパーニュ」なども用意しますので、「はなひな」のパンをぜひ味わってください。
武田さんのパンづくりへの思いやこだわりを伺えますか?
当店のこだわりは、やはり「あこ天然酵母」を使うことです。「はなひな」を始める前は、東京近郊の会社の食堂でパンの出張販売スタッフをしていました。そこで「ホシノ天然酵母」を使っているパンと出会い、天然酵母のパンに魅了されました。とてもいい香りで、素材のうまみもしっかり味わえる。そこから、“いつかお店を持つときには、天然酵母のパンを作ろう”と考えていました。
開店準備中、「あこ天然酵母」の製造・販売会社で行われているパンづくりの研修制度に参加したことでこの酵母に出会ったのですが、焼き上がったパンの香りが、それまで経験した香りとはまったく違ったので驚きました。これからも「あこ天然酵母」にこだわったパンづくりを続けたいと思います。
そして、当店のパンで“たくさんの人に感動してもらいたい”という想いがあります。震災後はさまざまなショックからか、心がまったく動かなかった時期がありました。震災から月日をかけて少しずつ回復してきたときに、 “感動するとか、心が何かを感じるってすごい”と思いました。そのような経験から、感動できるようなパンをと想いを込めて作っています。
私は18年前に移住してきたので、仙台は生まれの地ではありませんが、震災で亡くした愛犬はな、ひなと過ごした思い出があります。震災で本当に何もなくなってしまった街へ、徐々に人々が集まってくれるように、みなさんに感動してもらえるようなパンを作りながら、「はなひな」のあかりを灯し続けたいと思います。
被災を乗り越えて誕生した「はなひな」の「あこ天然酵母」パン。2、3日後がよりおいしくなるというのも、パン好きにとっては興味深いものではないでしょうか。
「はなひな」の出店は、5日(日)のみ。「マナの食パン」や「とうもろこしの塩パン」など気になる方は、お見逃しなく!
はなひな
■店舗情報
- 所在地
- 宮城県亘理郡亘理町 荒浜新御狩屋24-1
- 営業時間
- 11:00~17:00
- 定休日
- 月曜~木曜
- はなひな公式Instagram
- https://www.instagram.com/hanahina_pan/
- はなひなマラサダドーナツInstagram
- https://www.instagram.com/hanahina_marasada/?igshid=YmMyMTA2M2Y%3D